(2019/01/19 内容を整理、全体的に加筆修正)
記事が長くなりすぎたため、分割しました。
作品別音源リストはこちらを、代替となる音源についてはこちらを参照してください。
一部の音源のサンプルをこちらにて公開しています。良かったら見てね。
目次
- 目次
- Studio Canvasシリーズ
- Super Quartet (EDIROL/Roland)
- The Grand 3 (Steinberg)
- Retrologueシリーズ (Steinberg)
- Virtual Guiaristシリーズ (Steinberg, Wizoo)
- LM-4 Mark Ⅱ (Steinberg, Wizoo)
- Groove Agentシリーズ (Steinberg)
- Real Guitar (Music Lab)
- Electri6ity (Vir2 Instruments)
- Trilian (Spectrasonics)
- EZ Drummerシリーズ(Toontrack)
- 音・辞典 VOL.3 自然 (データクラフト/イメージナビ)
Studio Canvasシリーズ
SD-90, SD-80
入手難易度: ★★★☆☆
- 主な使用作品
- 全作品
- 主な入手方法
- リサイクルショップ、オークション、フリマサイト等
言わずと知れたZUN音源の代表格。
SD-90は、かつて大ヒットしたSound Canvasシリーズの後継ブランド、Studio Canvasシリーズの最上位モデルです。
GM2規格(256音色/9ドラムセット)に準拠したClassical, Contemporary, Solo, Enhancedと、特徴的な128音色を詰め込んだSpecial 1, Special 2の計6マップ、総計1050音色/30ドラムセットを収録しています。サンプリング周波数は44.1 kHz/24 bitです。
OrchestraSet、SFX Setの2ドラムセットは、Classical, Contemporary, Solo, Enhancedマップで共通です。
Special 1, 2マップにはドラムセットは収録されていません。
SD-90は、最大48 kHz/24 bitのオーディオIFを内蔵しており、PCで使用するにはUSB2.0ケーブル1本で接続するだけ。簡単!
また、オーディオIF部にはエフェクタ(AFX)が搭載されています。
SD-80は、SD-90からオーディオIFを省いた下位モデルです。ですが、光デジタル出力やプリセット保存メモリなどが新規に搭載されており、それでいて音源部は同じである為、MIDI音源としてはむしろ強化されていると言ってもよいです。
SD-80を鳴らすだけならUSBケーブル1本で可能ですが、音をPCへ取り込むには、別途オーディオIF(44.1 kHz/24 bitの録音に対応したもの)を用意する必要があります。
下位モデルにSD-20とSD-50がありますが、SD-20にはClassical、Contemporary、Soloマップしか収録されていません。SD-50に至っては全くの別物で、互換性は皆無です (詳細はこちらをどうぞ)。
ClassicalやContemporaryマップの音色は、全体的にバランスが取れていて扱いやすいです。Rolandっぽく、オケに馴染みます。
一方のSoloマップなどには、Rolandにしては珍しく、クセの強い、艶やかというか煌びやかな音色が多いです。
神主が作曲した東方Projectの楽曲 (FM音源除く)において、メイン音源として必ずと言っていいほどに使用されています。通称ZUNペットとして知られているRomantic Tpや、Flute Vib、Reed Romance、Atack Clav 2、EP Legend 3、Oct.JP Sawなどなど、印象に残りやすい音色がよく使われていますね。
ちなみに、神主はほとんどSoloかSpecial 1, 2マップしか使いません。
東方紅魔郷、蓬莱人形の楽曲ならば、コレ一台だけで完璧に再現できます(SC-88Proが使用されているという話も聞きますが、どうにも自分の耳では聴き取れませんでした)。
既に廃盤となっていますが、2019年現在においても、ネットオークションなどで流通していたりしています。楽器店なんかでもたまに置いてあるのを見かけるくらいで、比較的入手はしやすいです。
Super Quartet (EDIROL/Roland)
入手難易度: ★★★★★
略称: SQ
ピアノ、ギター、ベース、ドラムといった4つの楽器に的を絞ったソフトシンセ。東方楽曲ではドラムは使用されていない… はずです。
SD-90と同じブランドの製品である為、音色の雰囲気はそっくりです。音色数が数十音色と少ない代わりに、1つ1つのプリセットにより多くのサンプリング容量が割り当てられており、SD-90よりもリアルな音を鳴らしてくれます。
もう少し具体的にいうと、SD-90でいうSoloやEnhancedマップに近い雰囲気かな。特にピアノやアコギは、東方楽曲がいわゆる「幻想的」だと言われる所以でしょう。高音がキレイで、良くも悪くもキンキンした音と言いますか。昨今のサンプリング音源に比べるとチープではありますが、よく目立つ音だと思います。
東方音源の中には廃盤のものが多いですが、Super Quartetはわけてもダントツで手に入りにくいです。中古品が売られている事は殆どなく、オークションやebayなんかで出品されているのは見た事ありません。
試しにDuckDuckGoで "Super Quartet" と検索して片っ端から総当たりしてみても、やっぱり全然見つかりません。数時間後、ついには一番下まで到達。疲れました。
日本のオークションやフリマサイトでやたら安く出品されてるのは、十中八九割れ… つまりは海賊版です。他にもLM-4 MarkⅡやらGroove Agentやら、海外ですら珍しいのに、日本でたかが数千円ぽっちで売られてる訳がないんですよね。買わないように。
えー、後は… SONAR 2.0とEDIROL HQ Instrumentsシリーズ3製品をバンドルした「SONAR Perfect Solution HQソフトウェア・シンセサイザー・モデル」なんてのも過去には発売されていたようで。
調べた感じだと英語の情報がほぼ皆無だったので、日本限定発売だったのでしょうか? その日本語の情報というのも、ほぼ無きに等しいものでしたけど。その辺から探してみるのも良いかも知れません。
なお、この音源含むEDIROL HQ Instrumentsシリーズは、Windows XP 64bit版もしくはWindows Vista〜の環境において、そのままだとインストールすることができません。ですが、レジストリの値を書き換えることによってインストールすることが可能になります。書き換え方法についてはいろいろな方がまとめてくださっているので、ググってそちらを参照してください。
それと、もしかしたらこれは私だけかも知れないですが、Windows 7 (x64)〜 だとDXi版が使えません。インストールはできるのですが、起動できないのです。
DXiを提唱しているCakewalk(とMicrosoft)が作ったSONARで動かないんですから、これはもう他のDAWでも無理なんじゃないかな? DXi対応してるDAWなんて、他に知りませんけど… 確かReaperが対応してたっけ。覚えてないや。
Cakewalkフォーラム見た限りでは私だけの現象ではないようですし、大人しくVSTi版使いましょう。
The Grand 3 (Steinberg)
入手難易度: ★☆☆☆☆
略称: TG3
- 主な使用作品
- ダブルスポイラー 〜
- 主な入手方法
- Steinberg Online Shop
- パッケージ
- Absolute 2 〜
ピアノ/キーボード音源。
3種のグランドピアノ(Yamaha C7, Bösendorfer 290, Stainway Model D)、アップライトピアノ(Nordiska)、エレクトリックピアノ(Yamaha CP-80)の計5音色が収録されています。
CP-80を除く4音色には、鑑賞者側の立場から収録されたCloseと、奏者側の立場から収録されたPlayerが用意されています。CP-80では、代わりにエフェクタを通したプリセットが多数収録されています。
Cubase 6に付属していたThe Grand SE 3の60日間体験版では、Yamaha C7とNordiskaのみを収録しているとのこと。中期の神主はよくYamaha C7を使っていましたが、最近ではModel Dがよく使われています。
ダブルスポイラーが2010年発売(Cubase 6は2011年)という事を考えると、神主ははじめからフル機能のTG3を使用していたと考えるのが自然です。
収録されているのはどれも有名なピアノばかりですが、やはりTG3特有の雰囲気というのは少なからずあります。特にYamaha C7は聴き分けやすい部類に入ると思います。
とはいえSuper QuartetやLM-4 MarkⅠⅠほど独特の音色ではないので、ほかの音源でも腕次第でどうにでもなりますよ。
TG3はCubaseにバンドルされていませんので、別途購入するしかありません。TGSE3でもいいと言うのであれば、Cubaseに付属してくる体験版を低価格でアクティベートする、という手もあります。
Retrologueシリーズ (Steinberg)
Retrologue
入手難易度: 2で代替可
- 主な使用作品
- 鳥船遺跡 〜
- 主な入手方法
Retrologue 2
入手難易度: ★☆☆☆☆
- 主な使用作品
- 燕石博物誌 〜
- 主な入手方法
- Steinberg Online Shop
- Cubase Pro/Artist 10 〜
- Absolute 3 〜
Retrologueは、アナログ減算方式の2オシレータシンセです。
あまり細かく弄った事はないのですが、なんというか、とても素直な音が鳴ります。一方で収録されているプリセットには特徴的なものも多く、ポテンシャルの高さが伺い知れます。
個人的には、フリーソフトとして有名なSynth1の高級版的な印象。
Retrologue 2では、XORモードが追加されたオシレータを3つ搭載。さらに2つのLFOと12種類のフィルタ、4種類のエフェクトを新規搭載し、そしてHALion譲りの高機能アルペジエータを内蔵… などなど、モンスター級にパワーアップして帰ってきました。減算方式のシンセとしてはもはや最強なのではないでしょうか。
きちんと下位互換性も確保されていますので、Retrologue 2さえあれば、Retrologueを再現可能です。
鳥船遺跡以来、使用頻度がどんどん上がってきています。今やSD-90よりも使われているかも。
燕石博物誌以降は、Retrologue 2も使用されています。
2019年現在、Cubase Artist以上のエディションにRetrologue 2がバンドルされています。
またDL販売も販売されており、特にこの製品はUSB-eLicenserが必要ないので、Steinberg社の商品を買ったことがないという方でも手を出しやすいのではないでしょうか。
Virtual Guiaristシリーズ (Steinberg, Wizoo)
Virtual Guitarist
入手難易度: ★★★★☆
略称: VG, VG1, 無印VG
Virtual Guitarist Electric Edition
入手難易度: ★★★★☆
略称: VGEE
Virtual Guitarist 2
入手難易度: ★★★★☆
略称: VG2
- 主な使用作品
- -
- 主な入手方法
- リサイクルショップ、通販、オークション、フリマサイト等
リズムギターに特化した音源です。
プロのギタリストが実際に演奏した音が収録されており、コードを指定すれば、テンポに追従してジャンジャカ鳴ってくれます。
無印のVirtual Guitaristには、アコースティックやエレキのほか、ドブロギターという独特なギターの音も収録されています。
当時のDTM業界ではGiga Sampler (現在のGarritan ARIA Player)やHALionなどの大容量サンプラーが話題となっていましたが、簡単操作でしかもリアルな出音のVirtual Guitaristは、業界に大きな衝撃を与えると共に「自動演奏」という新たなジャンルを開拓しました。
内部的には細かいギターの演奏を繋げて鳴らしているようです。オマケ機能としてCh.16にMIDI信号を送り、オリジナルのリフを作る事も可能です。すごい難しいですけど。
予想以上に反響があった為か、わずか数ヶ月後に第2弾としてVirtual Guitarist Electric Editionが発売。
こちらはエレキギターに的をしぼっていて、そのぶん非常に多彩なジャンルに対応できます。また、VSTe (死語)として単体で利用できるエフェクタも付属しています。
その後、Virtual Guitarist 2がリリース。VGとVGEEの音色が全て含まれています。
また、グラフィカルなリフエディタが搭載され、オリジナルリフの作成が大幅にやりやすくなりました。
エフェクタは一新されており、VGEEとの互換性はありません。
かなり長期に渡って使用されており、神主が所持していたのはVGとVGEEの2つであると思われます。
これらはVG2だけでかなり再現できますが、特に永夜抄〜花映塚あたりで頻繁に使用されているVGEEのエフェクタに関しては、流石に再現できません。
VGEEのディレイやコーラス、リバーブなどは、ピアノやドラムなどのさまざまなパートで使用されています。
今では全て廃盤となっており、入手は難しいです。オークションやフリマを漁るか、中古店を練り歩く他ないでしょう。
Studio Case、Studio Case Ⅱ、Steinberg Virtual Instruments Collectionといったバンドルパックには廉価版であるVGEE SEが入っていましたが、東方曲で使用されたプリセットは収録されていないようです。
ちなみに、こちらの音源はSteinbergとWizooの共同開発となっています。
Wizooは主にサウンドライブラリを取り扱っていたメーカーで、かつてSteinbergとタッグを組み、数多くの名作VSTiを世に送り出した猛者として知られています。VGシリーズをはじめとして、HALionシリーズの前身であるHypersonicシリーズ、The Grand 2、後述するLM-4 MarkⅡ、他にもVirtual Bassistなんてのもリリースしていましたね。これら全てにWizooが関わっています。
現在では、Avid社の傘下にてAIR Music Technology名義で活動しているご様子。
その名残なのか、VGのUltraⅠというプリセットの波形が、AIR Music Technology社のXpand! 2という音源に含まれています。
ほかにもLM-4 MarkⅡの音なども含まれていますので、こちら↓を参考に。
Xpand! 2と東方音源の共通プリセットを探してみた
— とらきす (@twi_trackiss) 2018年5月12日
他にもあるかも pic.twitter.com/N3Xt8RnJf1
LM-4 Mark Ⅱ (Steinberg, Wizoo)
入手難易度: ★★★★☆
ややチープな印象のドラム音源。というかサンプラー、ドラムマシンに近いです。Groove Agent 4, 5やBatteryシリーズのようスタンス。
最近のドラム音源とはまた違った使いやすさがあります。とても軽いですし、パッと立ち上げて気軽に使えます。
パッケージはCD-ROM2枚組となっており、1枚目にはLM-4 Mark Ⅱのインストーラ、Wizoo Default Kits、Latin Kit、サウンドループ集が、
2枚目にはBitbeats Kit、Steinberg Kits、Steinberg Vinyl Kits、Wizoo Processed Studio Kitsが収録されています。また、拡張音源としてKit Connectionシリーズなんてのもリリースされています。
妖々夢〜星蓮船にて使用されています。鳥船遺跡でも少し。
神主はWizoo Processed Studio Kitsしか使っていないようです。その名の通りWizooスタッフが加工しまくった特徴的な音ばかりで、ベタ打ちでもかなり東方っぽく聴こえます。
現在は廃盤となっています。LM-7やLM-9なんてのもあるみたいですが、概して手に入りにくいです。海外オークションでないと、なかなか出品されていないと思います。
無印のLM-4にはWizoo Processed Studio Kitsが収録されていませんのでご注意を。
Groove Agentシリーズ (Steinberg)
Groove Agent 3
入手難易度: ★★★★☆
略称: GA3
画像はGA2
Groove Agent 4
入手難易度: GA5で代用可
略称: GA4
- 主な使用作品
- 紺珠伝〜
- 主な入手方法
- パッケージ
- Absolute 2, 3
Groove Agent SE 4
入手難易度: GASE5で代用可 (?)
略称: GASE4
- 主な使用作品
- 紺珠伝〜
- 主な入手方法
Groove Agent 5
入手難易度: ★☆☆☆☆
略称: GA5
- 主な使用作品
- -
- 主な入手方法
- Steinberg Online Shop
- パッケージ
- Absolute 4
Groove Agent SE 5
入手難易度: ★☆☆☆☆
略称: GASE5
- 主な使用作品
- -
- 主な入手方法
- Cubase Pro/Artist/Elements/AI 10〜
Elek Drums
入手難易度: ★★★★☆
- 主な使用作品
- 紺珠伝
- 主な入手方法
Steinberg Online Shop
マルチジャンルなドラム音源。
2019年現在、上位版であるGroove Agent 5は別売りで、廉価版であるGroove Agent SE 5がCubase AI (8.5以前の場合はElements)以上のエディションにバンドルされています。神主が実際に使っていたのはGroove Agent 4ですが、Groove Agent 5でも完全に再現できます。
ちなみに、Cubase 7.5以前はGroove Agent ONEという音源がバンドルされていました。
もともと、GAシリーズはVGと共に「自動演奏」要素がかなり強い音源であった為、ほかのドラム音源に比べてシンプルで特徴的な操作性でした。GA4になってからは大幅にUIが変更され、GA ONEに近いサンプラーベースの音源へ生まれ変わりました。
アコースティックドラムのリアルさでは大容量音源に比べると劣るかもしれませんが、HALionのような高い柔軟性と操作性を兼ね備えたワークフロー、何よりエッジの効いたモダンなシンセドラムが魅力です。
初見だと少し取っつきにくいのが難点ですが、作り込めば唯一無二のドラム音源に化けると思います。
新たに発売されたGroove Agent 5では、従来の全サンプリング容量に匹敵するサイズのアコースティックドラム「The Kit」が追加。BFDなどの音源にも負けず劣らずの、かなりリアルなアコースティックドラムが使えるようになってしまいました。
更に、30の新規シンセドラムパック「Raw Power」に加え、もちろんGA4の全プリセットも収録。お値段は据え置きで、学生なら諭吉1枚で買えます。安い!
今のところ神主は使用していませんが、次回作ではRaw Powerが使われるかも…?
ダブルスポイラー〜伊弉諾物質ではGA3が、紺珠伝以降ではGA4とGASE4、そして拡張ライブラリのElek Drumsが使用されています。
ここで注意して欲しいのが、GA4はGASE4の完全上位互換ではないという点。
例えばHip Hop Kit 01、Dubstep Kit 01などはGA4には収録されていません。
ヤマハに問い合わせてみたところ、これらはCubaseに付属している「Production Grooves」もしくは「Allen Morgan Rock-Pop Toolbox」というライブラリに収録されているプリセットだそうです。
主に紺珠伝で使用されている特徴的なドラムは、Elek Drumsという拡張音源のプリセットです。GA(SE)4〜またはONE向けの拡張音源なので、〜GA3では使用できません。
このElek Drums、発売からそんなに経っていないのにもかかわらず (といっても5年くらい経ってますが)、既に廃盤となってしまっています。
しかもDL販売のみでパッケージでは流通していなかった為、今からの入手はかなり絶望的と言えるでしょう。ひょっとしたらSuper Quartetと同じくらいのレアモノかも (私も入手し損ねました
GA3は、妖精大戦争などで使用されていたアコースティック系の一部プリセットを除いて、無印Groove AgentやGroove Agent 2で代用する事ができます。
GA1とGA2の違いは、ごく一部の曲 (聖徳伝説など)で使われているMetal Crashが、GA1に収録されていないという事くらい。逆に言えば、それ以外は全部入りです。
また、勘違いされがちですが、〜GA3とGA4では互いに互換性がありません。つまり、GA4を購入したとしても、GA3の音を再現することは不可能です。逆もまた然り。
GA1とGA2、GA3、Elek Drumsは既に廃盤となっています。もしも神主曲を完全再現したいのであれば、GA3、GA5、Elek Drums、Cubase Pro/Artist/Elements/AIのいずれか、の計4つを手に入れる必要があるのですが、とりわけ入手しづらいものがElek Drumsでしょう。
幸いにもSteinberg製品はライセンス譲渡が比較的簡単に行える為、不要になった人から譲りうけるというのが最も現実的なElek Drumsの入手方法となります。もちろんeLicenserの受け渡しが必要になるので手間ではありますが…
また、先述の通り「妖精大戦争」「未知の花 魅知の旅」等の一部の曲を諦めるならば、GA3でなくともGA1やGA2で代用可能です。
なお、Studio CaseやStudio Case Ⅱ、Steinberg Virtual Instruments Collectionに入っているGroove Agent SEには、東方曲で使用されたプリセットは収録されていないので注意してください。
Real Guitar (Music Lab)
Real Guitar 3, 4
入手難易度: RG5で代用可
略称: RG3, RG4
- 主な使用作品
- 主な入手方法
- パッケージ
画像は RG4
Real Guitar 5
入手難易度: ★☆☆☆☆
略称: RG5
- 主な入手方法
- パッケージ・DL販売
VGシリーズとは違い、単音毎にサンプリングされているアコギ音源です。
コード周りの補助機能や奏法も充実していて、リズムギターとしても、使えないこともない気がします。
伊弉諾物質〜で使用されています。「アガルタの風」が印象的ですね。販売時期等から勘案すると、Real Guitar 3あたりを使っているものと思われます。
RG3 → RG4での更新点はUI的なものがメインで、収録されているプリセットは変わりません。
現在ではReal Guitar 5が販売されていますが、「REAL GUITAR CLASSIC」として従来の音色も収録されているようですので、問題はないでしょう。
Electri6ity (Vir2 Instruments)
入手難易度: ★☆☆☆☆
- 主な使用作品
- 鳥船遺跡〜
- 主な入手方法
- パッケージ・DL販売
大容量のエレキギター音源。
8本のエレキギターを忠実に再現し、そのサンプリング総容量は20GB後半!という代物だそう。ピアノ音源なんかは、今や数十数百GBが当たり前となっていますが、ギター音源でとなると、これがなかなか珍しいのです。ただしProminyを除く
エフェクタやアンプシミュレータも搭載しているようで、まさにオールマイティなエレキギター音源という訳ですね。
輝針城〜ではVGに取って代わりガンガン使用されています。長年使われ続けていたVGシリーズも、Electri6ityの登場により終焉の時を迎えたのです。どちらも性質の全く異なる音源ですので、通常用途ならば競合することはないと思いますけれどね。
実はElectri6ityの名前が判明するまでは、Real LPC(Music Lab)+VST Amp Rack(Steinberg)が使用されているのではないか、という説もあったらしいのです。VST Amp Rackといえば、Cubase Elements以上のエディションで使用できるアンプシミュレータですね。実際これでも似たような音が再現できているようなので、もしかしたらこちらも使用されているのかもしれません。
Trilian (Spectrasonics)
入手難易度: ★☆☆☆☆
- 主な使用作品
- 妖精大戦争〜
- 主な入手方法
- パッケージ・DL販売
オールラウンダーなベース音源です。
世界中のありとあらゆるアコースティック/エレキ/シンセベースをこれでもかとサンプリングしたその総容量、36GB。如何にもSpectrasonicsな感じの、膨大かつ綿密に作り込まれたそのプリセットは圧巻です。音のリアルさとライブラリの数としては、現状最強レベルだと思います。
アコースティックやエレキベースの他、特にシンセベースが多用されています。その豊富なライブラリから音を見つけ出すのは大変ですが、アルペジエータつきのプリセットが使用されている事も多く、以前の暴れベースよりは耳コピしやすいかも…?
EZ Drummerシリーズ(Toontrack)
EZ Drummer
入手難易度: EZD2で代用可
略称: EZD, EZD1, 無印EZD
EZ Drummer 2 + Pop/Rock EZX
入手難易度: ★☆☆☆☆
略称: EZD2
Claustrophobic EZX
入手難易度: ★☆☆☆☆
Electronic EZX
入手難易度: ★☆☆☆☆
そこそこ有名なドラム音源。三大ドラム音源の一つに数えられている…らしい、です。
その名の通り、直感的な操作性と低価格がウリ。ドラム音源によくある、拡張ライブラリを買っていくタイプの販売形式です。
鳥船遺跡〜弾幕アマノジャクにて主に使用されていましたが、以降の秘封作品でもちらほら使用されています。EZ Drummerに標準搭載されているライブラリと、拡張ライブラリのElectronics EZXが主に使われています。鳥船遺跡では、Claustrophobic EZXなんてのも使われていたみたいです。
現在ではEZ Drummer 2となって販売されていますが、実はこれ、無印EZ Drummerの標準ライブラリが収録されていないのです。無印の標準ライブラリはPop/Rock EZXとして別途販売されていますので、それを購入する必要があります。
音・辞典 VOL.3 自然 (データクラフト/イメージナビ)
入手難易度: ★☆☆☆☆
- 主な使用作品
- 風神録〜
- 主な入手方法
- DL販売
- リサイクルショップ、オークション、フリマサイト等(パッケージ版)
雷鳴や水音などの環境音を中心に収録した素材集。
使いやすい音が多い、らしいです。地味にVGシリーズの次くらいに長く使われていますね。しかも現役。
風神録〜の環境音はたいていコレです。
現在では運営会社が変わり、ダウンロード版のみの販売となっているようですね。
中古品もまだまだ出回っているようですし、比較的容易に入手できるでしょう。