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個人的メモ: ゆるく覚えるロシア語その1 〜 ロシア文字編

2019/05/07 - いくつかの例外規則と"Катюша"の歌詞を追加しました
2019/04/14 - 記号音(硬音記号、軟音記号)の項目が抜けていたので追記しました


ふとした事からロシア語を勉強し始めたので、そのメモ的なもの。

学び始めた理由は、わりとマジでなんとなくです。もともとロシア文化にわずかながら興味があった… というのもありますが、その程度のやる気で始めたものです。

私自身は、特別 外国語が得意という訳ではないです。むしろ、学校での英語の成績は最底辺を争っているレベルですので、苦手と言っても良いでしょう。
そんな私がやり遂げられるのでしょうか。今から不安になってきました…

この記事の続きは… いきなりで申し訳ないのですが、4月の応用情報技術者試験に向けて勉強をしなければならないので、それまではお預けです。 しばしお待ちを。

はじめに断っておきますが、ガチでロシア語覚えたいって人は、ブラウザバックする事を勧めます。
初心者がとっつきやすいように発音をかなり日本語に寄せてある為、あまり正確ではありません(ただ、まるきり通じない事はないと思います)。
タイトルにもある通り、「なんとなくロシア語が読めたりしたら格好いいだろうなー」なんてゆるーいモチベーションの方向けに書いたものですので、それで十分だと思える方はどうぞ。

※ カタカナでは表せない細かいニュアンスの違いがある為です。このシリーズでも、なるべく早い段階でカナ表記はやめるつもりです。
より高みを目指したい方は、発音記号や口蓋化などについて調べると良いです。


目次


まずはロシア文字を覚えよう

日本語を学ぶときには平仮名から覚え始めるのと同じで、始めはロシア文字(ロシア語アルファベット)を覚えよう、と。

ロシア文字さえ覚えてしまえば、ロシア語を朧気ながらも読み上げるくらいの事はできるようになります。 これがもし日本語だったら、漢字の読みまで覚えなきゃいけない訳で。それに比べたらだいぶ楽ちんです。

それに、取っ掛かりは確かに大変ですが、この章をマスターしてしまえば、以降は英語よりも覚えるのは簡単だと思います。
英語などの例外規則がかなり多い言語に比べると、ロシア語はいくらか素直で、日本人に優しいと言われています。

※ 例えば、母音が2つ連続した場合、英語ではその間に別の子音が挿入されたりする事が多いです(例: "door" → "dɔwə")。
ロシア語ではそのような例外はなく、きっちりと1音ずつ発音します。


ロシア文字一覧

ロシア文字の一覧です。全部で33文字
英語のアルファベット(発音が違ったりはしますが)に加え、スラブ(ヨーロッパ中東域)語の表記に用いられるキリル文字がいくつか含まれます。

ロシア文字 А а Б б В в Г г Д д Е е Ё ё Ж ж З з И и Й й
対応する
アルファベット
A B V G D ye yo J Z I y
IPA発音記号 /a/ /b/ /v/ /g/ /d/ /je/ /jo/ /ʐ/ /z/ /i/ /j/
カナ読み ィエ ジュ
ロシア文字 К к Л л М м Н н О о П п Р р С с Т т У у Ф ф
対応する
アルファベット
K L M N O P R S T U F
IPA発音記号 /k/ /l/ /m/ /n/ /o/ /p/ /r/ /s/ /t/ /u/ /f/
カナ読み
ロシア文字 Х х Ц ц Ч ч Ш ш Щ щ ъ Ы ы ь Э э Ю ю Я я
対応する
アルファベット
H ts ch sh shsh - wi - E yu ya
IPA発音記号 /x/ /t͡s/ /t͡ɕ/ /ʂ/ /ɕɕ/ - /ɨ/ / ʲ/ /ɛ/ /ju/ /ja/
カナ読み チュ シュ シシ - ゥイ -

赤紫色に塗られている部分は硬母音
青紫色に塗られている部分は軟母音です。

また、
赤文字有声子音
青文字無声子音です。

灰色に塗られているのは記号音で、単体では発音を持ちません。
ъが硬音記号、ьが軟音記号です。

上記のカナ読みは、後に母音が続かないとき(直後に子音が続いたり、単語の末尾である場合)の読み方です。


発音の基礎

ロシア語では、ローマ字と同様に「子音 + 母音」の組み合わせが基本です。
もちろんいくつか例外規則もありますが、それさえ覚えてしまえば、カタコトながらも読み上げるくらいの事はできるようになります。

1. 母音

"а, ы, у, э, о"硬母音と呼ばれ、「ア、ゥイ、ウ、エ、オ」と発音します。
日本語の母音を強めに(若干大げさに)発音した感じに近いです。

一方で、"я, и, ю, е, ё"軟母音と呼ばれ、硬母音に「ィ」を付けた「ヤ、イ、ユ、ィエ、ヨ」と発音します。
日本語で言えば、ヤ行に相当します。

なんだかыとиの発音が逆になっているように感じられますが、そういうものなんです。これは覚えるほかありません。もっとも、発音は近いので、会話をする上ではあまり気にしなくて良いです。

なお、"э"はあまり頻繁には使用されません。

2. 子音

ロシア語の子音は、基本的に母音とセットで発音します。

例として "б" を硬母音と組み合わせてみると、
"ба, бы, бу, бэ, бо" → 「バ、ブィ、ブ、ベ、ボ」、

軟母音なら、
"бя, би, бю, бе, бё" → 「ビャ、ビ、ビュ、ビェ、ビョ

…という風に変化します。

3. 記号音

ロシア文字には、"ъ"と"ь"という特殊な文字が含まれています。
それぞれ硬音記号軟音記号と呼ばれ、単体では音を持ちませんが、前後の音に影響を与えます。

硬音記号"ъ"は、子音と軟母音の間で使用され、互いの発音を分離させます。
例えば、"бя"(「ビャ」)に硬音記号を加えた"бъя"は、「ブャ」と発音します。
母音はそのままで、子音の末尾を「ゥ」に置き換えたようなものと考えてください。

軟音記号"ь"は、子音の後で使用され、直前の子音を軟音化させます。
例えば、"ть"は「ツィ」、"тъя"は「ツィヤ」と発音します。
子音に「ィ」を付け加えたような感覚です。つまり、子音と母音の間で使用される場合は、これも発音を分離させている事になります。

Tips. "щ"

"щ"はやや特徴的な発音で、「シシャ、シシ、シシュ、シシェ、シショ」というふうに発音します。

実はこの文字は"ш"と"ч"を合わせて作られたもので、本来は"shch"、即ち「シチ」という発音でした。しかし、現在のロシア標準語では"shsh"と読むのが一般的です。

"щ"を日本語に訳す際には、古い発音が用いられる事が多いです。
例えば有名なロシア料理である"борщ"は、日本では「ボルシチ」と読まれる事がほとんどですが、実際は「ボルシュ」という方が近いです。

※ 1つ目の「シ」はかなり短い音である為、日本語読みでは省略される事が多いです。
また、より正確に表すなら「ボールシュ」という方が正しいです。

稀ではありますが、"щ"の別表記として"сч"や"шч"が使われる事があります。
この場合は、表記通り「シチ」と発音しましょう。


ロシア語のアクセント

"До́брое у́тро." (ドーブライ ウートラ)
"До́брый де́нь." (ドーブルィー ヂェーニィ)
"До́брый ве́чер." (ドーブルィー ヴェーチル)


これは、ロシア語で「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」を意味する言葉です。

いくつかの母音の上に" ´ "が書かれている事に気づいたでしょうか? これはアクセント記号と呼ばれるもので、その単語のアクセントの位置を示します。
一部の単語(接続詞、人名など)を除き、ロシア語の単語は必ず1つのアクセントを持ちます。

ロシア語では、音の強弱や長短によってアクセントを表現します(強弱アクセント)。これに対し、日本語は音の高さによってのみアクセントを表現します(高低アクセント)。

カナ読みを見てみると、アクセントの位置と長音(ー)の位置とが対応している事がわかると思います。アクセントの位置では、音を強く、長く発音します。


アクセント記号は、普通は省略されます。教科書や辞書など、堅い文章の中で使われる程度でしょう。
従って、アクセントの位置に関しては、単語ごとに覚えるほかありません。

実は、"ё"の黒点2つ(トレマ)もアクセント記号です。"ё"が含まれる単語があったなら、そこがアクセントになります。
ただし、これも"е"として表記される事がほとんどで、あまりアテにはなりません。


例外的な構文・発音ルール

ロシア語にも、いくつかの例外規則が存在します。
なんだか難しく感じますが、頑張って覚えましょう。

1. 正書法

"г, ж, к, х, ч, ш, щ"の後に"ы, я, ю"が続く事はありません
代わりに、これらに対応する母音("и, а, о")を使用します。

2. 半母音

"й"は半母音と呼ばれる特殊な音で、原則母音の後で使用します。

  • "ай, ый, уй, эй, ой" → 「アイ、ゥイー、ウイ、エイ、オイ」、
  • "яй, ий, юй, ей, ёй" → 「ィアイ、イー、ィウイ、ィエイ、ィオイ

…といった感じです。

ただし、外来語などでは"y"行の子音として使われる事もあります。

3. ж, ц, ш と ч, щ

"ж, ц, ш"は、後に軟母音が続いたとしても、常に硬音として発音します。
反対に、"ч, щ"は常に軟音として発音します。

例えば、"жэ"と"же"は、いずれも「ジェ」と発音します。

4. 母音の変化

アクセントが付かない"о"は、「 ("а")」と発音します。

また、"я, е"は、アクセントが付かない場合「 ("и")」と発音します。
"е"が単語の末尾にある場合は「 ("я")」と発音します。

5. 有声子音の無声化

無声子音の直前にある、または単語の最後にある有声子音は、下記の通りに無声化されます。

※ 無声化とは、簡単に言うと濁点がなくなる事を言います。もともと濁点がない音("й, л, м, н, р")の場合は、変化しません。

  • "б" → "п"
  • "в" → "ф"
  • "г" → "к"
  • "д" → "т"
  • "ж" → "ш"
  • "з" → "с"

6. 無声子音の有声化

有声子音(ただし"в"を除く)の直前にある無声子音は、有声化されます。

※ 前述した無声化と反対に、濁点が付く事を言います。対応する有声子音がない音("х, ц, ч, щ")の場合は、変化しません。

7. г の変化

  • "к, т, ч"の直前または"бо"の直後にある"г"は、「 ("х")」と発音します
  • 単語の末尾で"~ого"または"~его"として使用される場合は「 ("в")」と発音します

8. 黙字

単語の始端、末端でない子音が3つ連続するとき、その中にある"д, в, л, т"は発音されません。

9. その他

他にも、

  • "ж, ч, ш"の直前にある"с, з"は、"ж, ч, ш"にそれぞれ変化する
    • 例) "сша" → "шша"
  • "тц, дц, тс, тьс"は"цц"として、"тч, дч"は"чч"として発音する

などのいくつかの例外がありますが、ここまで覚える必要は今のところありません。


その他Tips

ロシア語の文章の書き方は、英語とほぼ同じで、句読点には","(コンマ)や"."(ピリオド)、":"(コロン)、";"(セミコロン)、"!"(エクスクラメーション)、"?"(クエスチョン)などが使用されます。
また、文頭や固有名詞の先頭においてのみ大文字が使用されます。英語の一人称である"I"のような例外はありません。

ロシア語では、英語と同様に人称代名詞を頻繁に使います。英語でいう"I"、"you"、"he"、"she"などの事ですね。 また、会話中で既に登場した固有名詞は、以降は代名詞で表現されます。


Катюша を読む

これまでに学習した事の確認として、ロシアの軍歌"Катюша"の歌詞をカタカナ読みに書き出してみましょう。
原文にアクセント記号を書き加えてあるので、単語の知識がなくても、これまでの学習内容でなんとかなるはずです。


Катюша
作詞: Михаил Васильевич Исаковский
作曲: Матвей Исаакович Блантер

※ Расцвета́ли я́блони и гру́ши,
Поплы́ли тума́ны над реко́й.
Выходи́ла на берег Катю́ша,
На высо́кий берег на круто́й.

Выходи́ла, пе́сню заводи́ла
Про степно́го си́зого орла́,
Про того́, кото́рого люби́ла,
Про того́, чьи пи́сьма берегла́.

Ой, ты, пе́сня, пе́сенка деви́чья,
Ты, лети́ за я́сным со́лнцем всле́д,
И бойцу́ на да́льнем пограни́чье
От Катю́ша переда́й приве́т.

Пу́сть он вспо́мнит де́вушку просту́ю,
Пу́сть услы́шит, ка́к она́ поёт,
Пу́сть он зе́млю бережёт родну́ю,
А любо́вь Катю́ша сбережёт.

※ 繰り返し


ハイ、どうでしたか?
それでは答え合わせとして正解(?)を載せておきます。


カチューシャ
作詞: ミハイル・ヴァシリエヴィチ・イサコフスキー
作曲: マトヴェイ・イサーコヴィチ・ブランテル

※ ラスツヴィターリ ヤーブラニ イ グルーシ
パプルィーリ トゥマーヌィ ナド リコーイ
ヴィハヂーラ ナ ビリク カチューシャ
ナ ヴィソーキィ ビリク ナ クルトーィ

ヴィハヂーラ ピェースニュ ザヴァヂーラ
プラ スチプノーヴァ シーザヴァ アルラー
プラ タヴォー カトーラヴァ リュビーラ
プラ タヴォー チイ ピースィマ ビリグラー

オイ トゥイ ピェースニャ ピェーシンカ ヂヴィーチヤ
トゥイ リチー ザ ヤースヌィム ソールンツィム フスリェート
イ バイツー ナ ダールィニム パグラニーチィエ
アト カチューシャ ピリダーィ プリヴェート

プースツィ オン フスポームニト ヂェーヴシク プラストゥーユ
プースツィ ウスルィーシト カーク アナー パヨート
プースツィ オン ジェームリュ ビリジョート ラドヌーユ
ア リュボーフィ カチューシャ ズビリジョート

※ 繰り返し


どれくらい合っていましたでしょうか?

今回、アクセント記号もカナ訳も自力でやったので、間違ってないか正直不安ですが、おおむねこんな感じになるはずです。
ただ、ロシア語では前後の単語に発音が引っ張られる事が多いので注意が必要です。
例えば、"берег Катю́ша,"の発音は上では「ビリク カチューシャ」となっていますが、「ク」と「カ」が続くと少し発音しにくいですよね。ここは「ビリッ カチューシャ」という方がネイティブっぽいです。
言葉というのは、発音のしやすい形へ変化していくもの。これはどんな言語にも当てはまる事です。

「これ間違ってない?」という場合は気軽にコメントくださいね。私自身も初心者ですので、遠慮せずお願いします。


さて、次回は基本的な文法から学んでいきます。
ついていけるのか、私!?